「ChatGPTに『大分のDX会社は?』って聞いたら、うちは出てくるんですか」——最近、大分の経営者の方からこの質問をいただくことが増えました。検索結果の順位を争う土俵の隣に、AIが答えを作る土俵ができています。
この記事は、当社が自社サイトで実際にやって、実際に測った記録です。やり方だけでなく、測ってわかった意外なことも書きます。うまくいっていない部分、まだ効果が分からない部分も、そのまま書きます。
LLMO・AEOとは?SEOとの違いは「順位」か「引用」か
呼び方はいくつかありますが、指しているものはほぼ同じです。LLMO(大規模言語モデル最適化)もAEO(アンサーエンジン最適化)も、「AIが答えを作るとき、自社が引用されるようにする」取り組みのことです。
- SEO=検索結果の「順位」を上げる。1ページ目に10枠ある
- LLMO / AEO=AIの答えに「引用」される。答えは1つで、載るか載らないか
10位でもクリックがゼロではないSEOと違い、AIの答えに載らなければ存在しないのと同じになります。厳しい代わりに、載れば一気に第一想起を取れます。
やったこと①:llms.txt を置く
llms.txt は、AI向けのサイト案内を1枚のテキストファイルにまとめたものです。検索エンジン向けの robots.txt の、AI版だと思ってください。サイトの一番上の階層に置きます。
当社の実物は https://new-beginnings.co.jp/llms.txt で公開しています(2026年7月時点で約15KB)。会社情報・サービス内容・料金・主要な記事を、AIが読みやすい形で1枚にまとめたものです。隠すものではないので、そのまま見ていただけます。
ここに落とし穴がありました。中身が古いと、AIに間違った情報を教える装置になります。当社の場合、最初に置いたときは設立日・住所の号室・料金プランがサイト本体とズレていて、あとから直しました。「置いた」で満足すると、正確に嘘を配ることになります。作ったら、必ずサイト本体と突き合わせてください。
正直に書いておくと、llms.txt は2026年7月時点で「全AIが必ず読む」と保証された規格ではありません。置くコストがほぼゼロなので、やっておく——くらいの位置づけが実態に近いです。これ1つで引用されるようになる魔法のファイルではありません。
やったこと②:記事の冒頭に「答え」を1段落置く
AIは、引用しやすい「かたまり」を探しています。記事全体を要約するより、すでに要約されている段落をそのまま使うほうが早いからです。そこで当社は、記事の冒頭にその記事の答えを1段落でまとめて置くようにしました。
新しく書く記事には全部入れ、すでに公開していた記事にも後から追加しました(2026年7月時点で19本)。この記事の冒頭にも入っています。
書き方のコツは4つです。結論を先に出す。1つの問いに1つの答えで書く。数字とその出典を近くに置く。そして主語をぼかさない——「当社は」ではなく「株式会社NewBeginningsは」と書くほうが、AIはどの会社の話か迷いません。
やったこと③:FAQを構造化データで出す
記事末の「よくある質問」を、見た目のテキストとして置くだけでなく、FAQPage という決まった形式(JSON-LD)で機械が読める形にも出します。人には見えませんが、検索エンジンとAIには「これは質問、これは答え」と伝わります。
質問と答えの組は、AIにとって一番使いやすい形です。1問1答がそのまま引用の単位になるからです。制作会社に頼んでいるなら「FAQPageの構造化データを入れてほしい」と伝えれば通じます。

測ってわかった、意外なこと
ここからが本題です。やりっぱなしにせず、実際にAI検索に質問して測りました(Perplexity・2026年7月15日)。
出た:「大分のDX支援会社を教えて」「大分で中小企業のAI導入を支援してくれる会社は?」
どちらの質問でも、当社が引用されました。しかも同じ日に2回測って2回とも同じ結果だったので、たまたまではありません。設立から数ヶ月の小さな会社でも、AI検索の答えには載れます。
でも、引用の出典は自社サイトではなかった
答えに付いていた出典リンクをたどると、当社のサイトではなく、第三者のニュースメディアに掲載されたプレスリリース記事でした。つまりAIは「当社が自分で書いたこと」ではなく「他人が当社について書いたこと」を根拠にしていたわけです。
これは正直、想定外でした。自社サイトをいくら丁寧に整えても、それだけでは引用の根拠にならないことがある——という発見です。第三者に書かれている状態をどう作るか(プレスリリース・メディア掲載・クチコミ)が、思った以上に効いていました。
出なかった:「大分市でホームページ制作会社」
同じ会社なのに、この質問では当社は出てきませんでした。回答が地図とクチコミ中心の形だったからです。当社はGoogleのクチコミが0件なので、そもそもその土俵に乗っていません。
つまり質問の種類によって、効く施策がまったく違います。「◯◯な会社を教えて」型は記事や第三者の言及が効き、「地域名+業種」型はGoogleビジネスプロフィールとクチコミが効く。ひとくくりに「AI対策」と言えないところです。
「入れたら翌日から引用される」はありません
施策を公開した直後に、同じ3つの質問でもう一度測りました。結果は——まったく変わりませんでした。3問とも施策前と同じです。
これは失敗ではなく、当たり前のことです。AIが新しい中身を読み直す(再クロールする)まで時間がかかるからです。目安は2〜4週間。当社の本当の効果測定は、2026年8月上旬に同じ質問で測り直して初めて分かります。
だからこの記事を書いている時点では、当社の施策の効果は「まだ未確認」です。もし「llms.txtを置けばすぐAIに載ります」と即効性をうたう情報を見かけたら、いつ・どのAIで・何と比べて測ったのかを聞いてみてください。
中小企業がやるなら、この順番
- まず測る(before)。お客さんが聞きそうな言葉でAIに質問して、スクリーンショットを撮っておく。ここを飛ばすと、あとで効果が分からなくなる
- llms.txt を置く。中身の正確さが命。サイト本体と突き合わせる
- 記事の冒頭に「答え」を1段落置く。既存記事にも後から足せる
- FAQを構造化データ(FAQPage)で出す
- 第三者に書かれる場所を増やす(プレスリリース・メディア掲載・Googleのクチコミ)。当社の実測では、ここが一番効いていた
- 2〜4週間後に、同じ質問で測り直す
1と6がないと、ただ作業しただけになります。逆に言えば、測りさえすれば施策の良し悪しは自分で判断できます。測るのは無料です。
まとめ:サイト整備と「書かれること」は両輪
AIに引用されるHPの土台は、llms.txt・冒頭の答え・FAQの構造化データの3つ。ただし当社が測った限りでは、AIが実際に根拠にしていたのは自社サイトではなく第三者の記事でした。サイトを整えることと、誰かに書かれる状態を作ることは両輪です。そして効果の判定は2〜4週待つ。ここを焦らないことが、たぶん一番のコツです。
「うちはAIに出てくるのか、まず知りたい」——それなら測るところからです。当社は自社サイトで同じことを試して、出た質問・出なかった質問・まだ効果が分からない部分まで記録しています。大分でLLMO/AEOの相談ができる会社として、現在地の測定からお手伝いします。
※本記事の実測は2026年7月15日時点・Perplexityでのものです。AI検索の回答はモデルの更新や再クロールで日々変わるため、同じ質問でも結果が異なることがあります。またAIに引用されることや検索順位の向上を保証するものではありません。



