GビズIDプライムは従来「印鑑証明書+書面申請」が必須でしたが、現在はマイナンバーカードを使ったオンライン申請に対応し、書面郵送なしで即日〜数日で取得できます。個人事業主時代に取ったエントリーは法人では使えないため、法人化したら取り直しが必要。エントリー・メンバー・プライムの違いと、使えるサービスの範囲、実際にオンライン申請した時の流れと落とし穴を体験ベースで解説します。
私は個人事業主時代からGビズIDを持っていましたが、法人化後に取り直しをしました。「書面申請が必要で面倒くさそう」というイメージでしたが、実際にやってみるとマイナンバーカードを使ったオンライン申請で書面不要で取れることがわかり、拍子抜けするほど簡単でした。
この記事では、GビズIDの3種類(エントリー・メンバー・プライム)の違い、どれを取るべきか、オンライン申請の具体的な流れ、ハマった落とし穴までまとめます。これから法人でGビズIDを取る方、どの種別を取ればいいか迷っている方向けの体験記です。
GビズIDって何?なぜ必要?
GビズIDは、デジタル庁が提供する「行政手続きのためのオンライン認証ID」です。1つのIDで、以下のような複数の行政サービスにログインできます。
- JGrants(補助金の電子申請)
- IT導入補助金・ものづくり補助金など、主要な補助金の申請
- 社会保険手続(e-Gov連携)
- マイナポータル「法人設立ワンストップサービス」での届出
- 法人税・消費税の電子申告(e-Tax連携)
- 労働基準監督署の手続(36協定届など)
IT導入補助金の申請や、マイナポータルで法人設立ワンストップを使う場合、GビズIDが事実上の必須条件になります。法人を設立したら、早めに取得しておくのがおすすめです。
3種類のアカウントの違い — エントリー・メンバー・プライム
GビズIDは目的に応じて3種類のアカウントがあり、使えるサービスが異なります。
エントリー
- 対象:個人事業主・法人代表者
- 申請方法:Web即時発行(メール+基本情報)
- 費用:無料
- 使えるサービス:一部サービスのみ(補助金系の一部は利用不可)
手軽に取れますが、IT導入補助金やJGrants全機能はプライムでないと利用できないため、本格的に使うならプライム一択です。
メンバー
- 対象:プライムアカウントの従業員
- 申請方法:プライムアカウント経由で追加発行
- 費用:無料
- 使えるサービス:プライムと同等(権限は管理者が制御)
社員が複数いる場合に、代表者のIDを使い回さずにメンバーアカウントを発行します。
プライム(本命)
- 対象:個人事業主・法人代表者
- 申請方法:以下の2パターン
- 従来:印鑑証明書+書面申請(郵送)
- 新方式:マイナンバーカードでオンライン申請(書面不要)
- 費用:無料
- 使えるサービス:すべて
補助金申請や法人設立ワンストップを本格的に使うなら、プライム一択です。
実際にやってみた — マイナンバーカードでオンライン申請
「プライム=書面申請が必要で面倒」というイメージでしたが、マイナンバーカードを使えば全部オンラインで完結します。実際の流れはこうでした。
事前に用意したもの
- マイナンバーカード(署名用電子証明書のパスワード・英数字6〜16桁)
- ICカードリーダー(またはスマートフォンのマイナポータルアプリで読み取り)
- 法人の登記事項証明書の情報(法人番号・商号・本店所在地など)
- 代表者のメールアドレス
ステップ1:GビズIDのサイトでアカウント種別を選択
GビズIDの申請画面で「プライム(マイナンバーカード方式)」を選択。個人事業主用と法人用で入り口が違うので、法人なら法人代表者として申請します。
ステップ2:基本情報を入力
法人番号を入れると、登記情報と照合して商号・本店所在地が自動入力されます。代表者の氏名・生年月日・連絡先メールアドレスを入力。
ステップ3:マイナンバーカードで電子署名
- ICカードリーダーにマイナンバーカードをセット
- 署名用電子証明書のパスワードを入力
- 電子署名完了
これで書面郵送は一切不要です。スマートフォンのマイナポータルアプリでも読み取り可能なので、カードリーダーが無くても申請できます。
ステップ4:審査→発行
審査が完了するとメールでアカウント発行の通知が届きます。私の場合は数日程度でした。従来の書面申請(1〜2週間)と比べると大幅に早いです。
ハマった落とし穴3つ
落とし穴1:個人事業主時代のGビズIDは法人では使えない
私は個人事業主時代からGビズIDを持っていました。「法人化してもそのまま引き継げるだろう」と思っていたのですが、個人事業主のIDと法人のIDは完全に別物でした。
法人化後にJGrantsで補助金申請を始めようとしてログインしたら、個人事業主扱いで手続きが進まず、結局法人として新規取り直しが必要でした。法人番号や商号で紐づけられるため、個人事業主時代のIDを使い回すことはできません。
これから法人化する方へ:個人事業主時代にGビズIDを持っていても、法人設立後は新規取得が必須です。法人設立→GビズID取得→補助金申請、という順番で動くとスムーズです。
落とし穴2:マイナンバーカードの署名用パスワードが分からないと詰む
オンライン申請の最大の関門は、マイナンバーカードの署名用パスワード(英数字6〜16桁)です。利用者証明用パスワード(数字4桁)と混同しがちですが、GビズIDの電子署名で使うのは署名用パスワードの方です。
3回連続で間違えるとロックされ、市役所の窓口まで再設定に行く必要があります。私は幸い覚えていましたが、忘れている人は事前に市役所で再設定しておきましょう(大分市なら大分市役所の市民課窓口で即対応可能)。
落とし穴3:エントリーで足りるケースもある
「プライムが最強」と書きましたが、エントリーで十分なケースもあります。例えば、
- 36協定届など一部の労働基準監督署手続だけしか使わない
- 一部の補助金は申請不要で、税理士にe-Tax申告を任せている
このような場合はエントリーでも事足ります。ただし、IT導入補助金や大型補助金の申請を考えているならプライム一択。後から種別変更する手間を考えると、最初からプライムを取る方がラクです。
これからGビズIDを取る人へのおすすめ手順
事前準備
- マイナンバーカードを取得し、署名用パスワード(英数字6〜16桁)を確認
- ICカードリーダーを準備(またはスマホのマイナポータルアプリ)
- 法人の登記事項証明書で法人番号を確認
- 何に使うかを明確に(補助金・法人設立ワンストップ・e-Tax等)
ステップ1:プライムを取得(マイナンバーカード方式)
書面申請は時間がかかるので、マイナンバーカードでオンライン申請を選択。数日〜1週間で発行されます。
ステップ2:メンバーアカウントを発行(必要なら)
社員や外注パートナーに権限を渡したい場合は、プライム取得後にメンバーアカウントを追加発行します。
ステップ3:使いたいサービスにログイン
- JGrants(補助金電子申請)
- IT導入補助金ポータル
- マイナポータル法人設立ワンストップサービス
- e-Gov(社会保険手続)
GビズID取得後の関連手続き
GビズIDプライムを取得したら、次に繋げたい行政手続きがいくつかあります。
- マイナポータル「法人設立ワンストップサービス」:登記後の税務・社会保険届出をまとめて申請。詳しくは「マイナポータルの法人設立ワンストップサービスを使ってみた」でまとめています。
- IT導入補助金:GビズIDプライム必須。業務ソフト導入の最大450万円補助
- ものづくり補助金:業態転換・設備投資に使える大型補助金
- 小規模事業者持続化補助金:広告宣伝・Web制作の費用にも使える(上限200万円)
GビズIDとホームページ・DX支援の関係
GビズIDを取る目的の多くは補助金申請です。特に小規模事業者持続化補助金はホームページ制作費用にも使えます。つまり、GビズID→補助金→ホームページ制作、という流れで自己負担を減らして事業基盤を整えることが可能です。
株式会社NewBeginningsでは、「おまかせプラン」(15万円)や「法人スタートパック」(17万円)など、補助金対象になりやすい金額帯のホームページ制作を提供しています。補助金申請の際に必要な見積書・契約書もセットでご用意可能です。
また、補助金申請書類の作成支援や、DXプラン全体の設計はDX・AI導入支援サービスでサポートしています。「GビズIDは取ったけど、次に何をすればいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。
まとめ:GビズIDプライムはオンライン申請で数日で取れる
- 書面申請は不要:マイナンバーカードでオンライン完結、数日〜1週間で発行
- 個人事業主時代のIDは使い回せない:法人化後は取り直し必須
- プライム一択:補助金・法人設立ワンストップを使うなら迷わずプライム
- マイナンバーカードの署名用パスワードを事前に確認しておく
- 取得後は補助金申請に繋げて、ホームページや業務システムの導入費用を抑える
大分で法人化したら、GビズIDプライムの取得を早めに。補助金を使った事業基盤づくりの第一歩として、ぜひ取り組んでみてください。
