この一覧は、2026年9月27日に国と大分県と大分市の公式ページ、公募要領を開いて確かめた内容です。まとめサイトにしか載っていない日付は使っていません。補助金の日程はよく動くので、申請する前には必ずリンク先の公式ページをもう一度見てください。
締切が一番近いのはデジタル化・AI導入補助金で、9月29日(火)17時です。大分市の賃金引上げ奨励金の前期も9月30日(水)で終わります。今月中に締切が来る制度はこの2つだけなので、先に書いておきます。
9月中に締切が来る制度
デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠5次締切)
旧IT導入補助金が、令和7年度補正予算の事業から「デジタル化・AI導入補助金」に名前を変えました。公式の事業スケジュールによると、通常枠とインボイス枠、セキュリティ対策推進枠の5次締切は2026年9月29日(火)17時で、交付決定は11月9日(予定)です。
通常枠の補助率は1/2以内(一定の賃金要件を満たせば2/3以内)、補助額は1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下です。対象になるのは事務局に登録されたIT導入支援事業者が提供する、登録済みのITツールに限られます。申請も、そのIT導入支援事業者と一緒に行う仕組みです。
申請する側の条件として、GビズIDプライムの取得と、情報処理推進機構(IPA)の「SECURITY ACTION」で一つ星か二つ星を宣言していることが通常枠の公募要領に並んでいます。SECURITY ACTIONはWebで宣言する仕組みですが、GビズIDプライムは取得まで日数がかかるので、今から取りに行って9月29日に間に合わせるのは難しいはずです。
公募要領で目を引いたのは、対象外の経費として「補助金申請、報告に係る申請代行費」がはっきり書かれている点でした。交付決定の前に買ったITツールも対象外です。
6次締切以降の日付は、公式ページではタブがあるだけで未掲載でした。「6次は10月30日」と書いているサイトもありますが、公式で10月30日と確認できたのは複数者連携デジタル化・AI導入枠(3次締切)だけです。
大分市中小企業等賃金引上げ奨励金(前期)
補助金ではなく、賃上げをした事業者への奨励金です。市のページでは、前期の受付が9月30日(水)まで、先着順です。正規従業員の賃上げ率2.0%以上で1人5万円、上限は1事業者50万円。後期は12月上旬ごろの予定と書かれています。
10月に締切が来る制度
中小企業省力化投資補助金(一般型・第8回)
人手不足を機械やシステムで補う投資が対象です。公式サイトでは、第8回の受付が9月18日から10月16日(金)17時まで。補助上限は最大1億円と書かれています。申請にはGビズIDプライムアカウントが要ります。
同じ補助金にカタログ注文型もあり、こちらは随時受付です。カタログに載っている製品から選ぶ形なので、現場に合わせて一からシステムを組む計画なら一般型を見ることになります。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回)
今年度から始まった制度です。名前が似ている中小企業新事業進出補助金の公式サイトには「新規の受付は『新事業進出・ものづくり商業サービス補助金』まで」と案内が出ていて、新しく申請するならこちらになります。公式サイトの表示では、応募期間は9月30日(水)から10月30日(金)18時(厳守)まで。当初は9月30日締切の予定でしたが、1か月延びています。
規模は大きめです。革新的新製品・サービス枠は補助下限100万円・上限は最大2,500万円、新事業進出枠は補助下限750万円・上限は最大7,000万円です。その代わり、付加価値額の年平均成長率4.0%以上、1人あたり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高いこと、の3つを事業計画で満たす必要があり、目標に届かないと補助金の一部か全額を返すことがある、と明記されています。
革新的新製品・サービス枠では、システムを入れるだけで新しい製品やサービスの開発を伴わない計画は対象にならないそうです。
業務改善助成金(厚生労働省)
事業場内の最低賃金を50円以上引き上げ、あわせて生産性を上げる設備投資などをした場合に、費用の一部が出ます。上限は最大600万円です。
申請期限は都道府県ごとに違います。地域別最低賃金の発効日の前日か11月30日の、早いほうです。大分県の新しい最低賃金は1,096円で、厚生労働省の答申状況の資料では発効日が11月1日(予定)なので、大分の事業場は10月31日までと読めます。大分県の上乗せ奨励金のページにも「国の業務改善助成金申請期間は10月末まで」とありました。
リーフレットの例には「顧客管理情報のシステム化」「POSレジシステム導入による在庫管理の短縮」が挙がっています。パソコンやスマホ、タブレットは通常は対象外です。
大分県はこの助成金に上乗せする業務改善奨励金を出していて、4月1日以降に国へ申請した事業者は、通常枠で2/3・上限140万円です。国の交付額確定の通知を受けてから、2027年3月15日までに申請します。
大分市小規模事業者競争力強化支援事業補助金(後期)
大分市のページでは、後期の申請受付が9月28日(月)から10月23日(金)です。ただし後期エントリーは8月17日で締め切られていて、申請できるのはエントリーを済ませた事業者だけです。
対象は市内に事業所がある小規模事業者で、卸売業・小売業・サービス業は常時使用する従業員5人以下、宿泊業・娯楽業・製造業などは20人以下です。創業から12か月たっていること、市税を完納していること、前年度にこの補助金を受けていないことも条件です。
DX推進枠は補助率2/3・上限40万円、一般枠は補助率1/2・上限30万円。DX推進枠の経費はソフトウェア導入費、機器導入費、DX広報費、ウェブサイト構築費で、機器はキャッシュレス機器、POSレジ、券売機、ロボット、電子看板、ドローンなどに限られています。見積が30万円(税込)を超える場合は、市内業者を含む2者以上の見積書が要ります。
11月以降も受け付ける制度
| 制度 | 受付期間 | 補助の目安 |
|---|---|---|
| 事業承継・M&A補助金(16次) | 10月2日〜11月6日17時(予定) | 事業承継促進枠 上限800万〜1,000万円 |
| 持続化補助金(第20回) | 11月5日〜12月15日17時 | 上限50万円・補助率2/3(特例で上乗せあり) |
| 大分市 創業者応援事業補助金 | 12月15日まで(予算がなくなり次第終了) | 上限120万円・補助率1/2(女性・若者・シニアは2/3) |
| 大分市 販路拡大チャレンジ補助金 | 2027年3月17日まで | 上限50万円・補助率1/2 |
| 大分市 経営力強化促進補助金(人材育成) | 通年(予算額に達したら終了) | 研修費の1/2(DX研修は2/3) |
| 大分市 中小企業者設備投資補助金 | 予算の上限に達するまで | 上限150万円・補助率1/2 |
表の中で準備に時間がかかるのは持続化補助金です。商工会議所地区の事務局によると、申請に必要な事業支援計画書(様式4)の発行受付は12月4日(金)で締め切られます。様式4は地域の商工会議所か商工会が出すもので、締切の12月15日より10日以上早く動く必要があります。
事業承継・M&A補助金は電子申請(Jグランツ)だけで、GビズIDプライムアカウントの取得に2〜3週間ほどかかると中小企業庁のページに書かれています。まだIDを持っていないなら、11月6日から逆算すると10月中旬には申し込んでおきたいところです。取り方はGビズIDとjGrantsの記事にまとめています。
市の設備投資補助金は、小規模企業者に当たらない中小企業者が対象で、市内の工場などの生産工程で使う機械装置が中心です。パソコンの購入やソフトウェアの更新は原則として対象外とされています。
大分市の販路拡大チャレンジ補助金は、商品やサービスの売り先を県外か海外へ広げる取り組みが対象です。商談会や展示会への参加、商品の開発や改良、ブランディング、ECサービスの活用などが挙がっています。市のページには、事業を始める日の14日前までに申請すること、初めて交付決定を受けた年度を含む3年度の間しか使えないことが書かれていました。受付は来年3月まででも、14日前の決まりがあるので、展示会の日程が決まった時点で申請の準備に入るのが安全です。
創業者応援事業補助金は、毎月第3火曜日までに申請を終えた分を翌月上旬の審査会で審査する流れです。申請のときに本人が事業内容を約10分プレゼンテーションすると大分市のページにあり、書類を出せば終わりの制度ではありません。締切の12月15日は第3火曜日にあたるので、最後の審査に間に合わせるならその日までに申請を終えることになります。
大分県の中小企業等デジタルツール導入補助金(通常枠2/3・上限25万円)は、少し性格が違います。県の中小企業等DX総合支援事業の窓口を経て、DXコンサルタントの支援を受けたうえで導入する場合に限る制度で、県のページに「単独でこの補助金のみの申請はできません」とあります。申請期間はこのページに書かれていませんでした。

申請の前に済ませておくこと
制度を選ぶより先に手を付けられるのが、GビズIDプライムの取得です。この記事の中では、デジタル化・AI導入補助金、省力化投資補助金、事業承継・M&A補助金の申請で必要だと公式に書かれています。取得に2〜3週間かかる前提で考えると、申請するか決めていない段階で取っておいても損はありません。
もう1つは、交付決定の前に発注しないことです。デジタル化・AI導入補助金の公募要領には「交付決定前に契約、発注、納品、支払い等を行った場合は、補助金を受けることができない」とあり、大分市の競争力強化支援事業補助金のページにも「交付決定前の発注・契約・支出行為は、補助対象外」と書かれています。業者と打ち合わせをして見積書をもらうところまでは進めて構いませんが、契約書に判を押すのは交付決定の通知が届いてからです。
見積書は早めにそろえておくと楽です。競争力強化支援事業補助金では、30万円(税込)を超えると市内業者を含む2者以上の見積が要ります。
ホームページやシステムの費用が対象になるかどうか
当社はホームページ制作やシステム開発をしている会社なので、制度ごとにこの経費の扱いを要領まで読んで比べました。結論からいうと、ホームページを主役にして申請できる制度は見当たりません。どの制度も、ほかの経費と組み合わせるか、制度の目的に沿った一部として入れる形になっています。
持続化補助金のウェブサイト関連費は、ウェブサイトやECサイト、システムの開発・構築・更新・改修・運用の費用です。補助金の申請額のうちウェブサイト関連費は30万円(税込)までで、この経費だけでの申請はできません。補助事業の期間内に公開まで至らなかったホームページやランディングページは対象外です。要領の読み方は持続化補助金でホームページを作る記事で詳しく書いています。
大分市の競争力強化支援事業補助金は、DX推進枠の中に「ホームページやECサイトの構築・更新に要する経費」としてウェブサイト構築費があります。令和8年度からは、DX推進枠の他の経費と一緒に申請する場合に限られるようになりました。
創業者応援事業補助金(大分市)には、販売促進等経費の中にホームページ製作費が入っています。市内で新しく事業所を借りて創業する人か、創業5年未満で事業を広げる人が対象で、特定創業支援等事業の支援を受けて市の証明書をもらうことが条件です。
逆に、はっきり対象外なのがデジタル化・AI導入補助金です。ITツール登録要領で、ホームページやWebアプリ、スマホアプリの制作で追加開発の費用を含むもの、完成しておらずスクラッチ開発を伴うソフトウェアは登録の対象外とされています。AIを使ったソフトウェアは、登録されていれば対象になりえます。ITツールの選び方はIT導入補助金の記事を見てください。
大分県のデジタルツール導入補助金も、ウェブサイトの作成や改修は広報費として対象外です。ただしアクセス状況を分析する機能や、他のシステムとの連携機能を追加する場合は対象にする、という但し書きがあります。
なお当社は、補助金の申請の代行や申請書づくりのお手伝いはしていません。申請はご自身で、各制度の事務局や商工会議所・商工会などの窓口と進めていただく形になります。
終わった制度と、日程を確認できなかった制度
中小企業新事業進出補助金は「公募は終了しました」と表示されています。ものづくり補助金の直近の公募は第23次で、締切は5月8日でした。この2つを検討していた方は、上の新事業進出・ものづくり商業サービス補助金を見てください。ただし公式サイトは、どちらとも「異なる補助金です」と断っているので、要件は一から読み直す必要があります。
中小企業成長加速化補助金の3次公募は、8月20日に公募要領が公開されています。申請期間を「9月29日から10月29日」と書いているサイトがありましたが、中小企業庁のページでは日付を確認できなかったので、この一覧からは外しました。売上高100億円を目指す企業向けの制度で、小規模事業者の方にはあまり関係がないと思います。
大分県の制度で、夏に締め切られたものもあります。県中小企業団体中央会の取引力強化推進事業補助金(組合向け)は9月4日、県の新価値創出支援補助金は8月28日で受付を終えています。
年間の流れをつかみたい方は、大分の補助金カレンダーもあわせて見てください。この記事は締切が過ぎたら内容が古くなるので、次は2026年11月ごろに改めて確かめる予定です。



