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ネットショップの送料の決め方|箱のサイズ・地域別・送料無料の線引き

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ネットショップの送料の決め方|箱のサイズ・地域別・送料無料の線引き
この記事の要点

ネットショップの送料は、商品を実際に梱包して箱のサイズと重さを測るところから決める。運送会社の料金は箱のサイズ区分と発送元・届け先の地域で決まるため、全国一律にするなら遠方で出る差額を誰が負担するかを先に決めておく。送料無料の線は、よく出る注文の組み合わせが1箱に収まる金額を目安に引く。特定商取引法は通信販売の広告に送料の表示を求めており、商品ごとに書かなくても最高額と最低額などで分かる表示なら足りると消費者庁は説明している。

送料を決める作業は、売っている商品を実際に箱に入れてみるところから始まります。料金表を眺めていても送料は決まりません。運送会社の料金は箱の大きさと重さ、それに発送元と届け先の地域で決まるので、自分の店の荷物がどの箱に入るかが分からないうちは、どの案も机上の計算になります。

この記事では、梱包から始めて、地域の分け方、送料無料の線、同梱、離島、表示の書き方までを順に扱います。運送会社の料金は改定されるので、具体の額は書きません。額は必ず契約する運送会社の公式ページで確かめてください。

最初に決めるのは箱

測るのは売れ筋の商品からで十分です。出荷するときと同じ緩衝材を入れて梱包し、縦・横・高さと重さを測ります。1個で注文されたとき、2個、3個でまとめて注文されたときも測っておくと、あとで同梱の送料を決めるときに使えます。

宅配便のサイズ区分は、3辺の合計と重さの上限がセットで決まっています。ヤマト運輸の宅急便運賃一覧表を見ると、サイズごとに3辺の合計と重さの上限が並び、発送元の地域ごとに別の料金表になっています(2026年9月時点)。同じ商品でも、どこから出すかで送料が変わるわけです。

ここで分かるのは、店の荷物の大半がどのサイズに入るかです。小物の店なら小さい区分に集まり、送料の地域差もそれほど大きくならないかもしれません。家具や飲料のように重い商品を扱う店は、区分が上がるたびに差額が大きくなります。後者の店ほど、次の地域の決め方が利益に効いてきます。

薄くて軽い商品なら、宅配便ではなく郵便やポスト投函型のサービスが使える場合もあります。ただし追跡や補償の有無がサービスによって違うので、商品の単価と、届かなかったときに誰が負担するかを見て選んでください。

もう一つ、送料として回収したいのは運賃だけではありません。段ボールや緩衝材、テープ、納品書の印刷にもお金がかかり、梱包にかかる時間も毎日積み上がります。これらを送料に乗せるのか、商品価格に含めるのか、梱包料のような別の料金として受け取るのかは、店の考え方次第です。別の料金にするなら、「梱包料がかかります」とだけ書くのでは足りず、金額まで表示する必要があると消費者庁の通信販売広告Q&A(Q8)は説明しています。どこにも入れていない店は、売れるほど少しずつ持ち出しになります。出荷が増えてきたら、運送会社と個別の契約を結べるかどうかも問い合わせてみる価値があります。

全国一律か、地域別か

送料の決め方は大きく分けて3通りあります。

決め方向いている店気をつけること
全国一律小さい箱が中心で、地域差が小さい遠方の注文で出る差額を店が持つ
地域別重い商品、大きい箱が多い表が細かいと買う前に計算が面倒になる
一律+一部地域だけ別大半は一律で足りるが、差の大きい地域があるどの地域が別かを分かりやすく書く

全国一律は、お客様にとって一番分かりやすい方法です。ただ、発送元から遠い地域の注文では、実際の送料と受け取った送料の差を店がかぶります。どの地域から注文が多いかが分かっているなら、一律の額をその地域の実費あたりに置き、遠方の差額がどれだけ出るかを月単位で見積もってみてください。差額が小さければ一律で困りません。

地域別の表は実費に近い額を受け取れる反面、スマホで買い物をしている人に都道府県ごとの表を読ませるのは負担になります。カートの画面で住所を入れた時点で送料が出る仕組みにしておけば、表を読ませずに済みます。

送料無料の線の引き方

「〇円以上で送料無料」の線は、客単価を上げる手段としてよく使われます。線を決めるときに確かめたいのは、線を少し超えた注文がどの箱で出ていくかです。

1箱に収まるなら、店の負担はその1箱分で済みます。ところが、線を超えるために商品を1つ足した結果、箱が一段大きくなると、負担は増えます。梱包の段階で測った「2個、3個のときの箱」がここで役に立ちます。よく一緒に買われる組み合わせが1箱に収まる範囲で線を置くと、想定外の出費が出にくくなります。

送料を商品価格に含めて「送料込み」と書く方法もあります。単品で買われることが多い商品なら、こちらのほうが計算は楽です。ただ、まとめ買いされたときに送料を二重に取る形になりやすいので、同梱の扱いとあわせて考えます。

言葉選びにも注意が要ります。消費者庁は物流の「2024年問題」を背景に、2023年12月に「送料無料」表示についての考え方を公表しました。「送料として商品価格以外の追加負担を求めない」旨を表示する場合、表示する側に説明責任があるとし、事業者に送料表示の見直しを促しています。送料無料と書くなら、実際には店が負担していることを一言添えておくほうが、読む人にも誠実です。

同梱と、箱が大きくなるとき

複数の商品が一度に注文されたとき、送料を1個分にするのか、個数分にするのかをカートの設定で決めておきます。多くのカートは、商品ごとに送料の区分を持たせて、同じ注文の中で一番高い区分を1回だけ取る、といった計算ができます。自社のカートがどういう計算をするかは、設定画面か説明書で確かめてください。

同梱で迷いやすいのは、小物をたくさん買われて箱が大きくなるケースと、大きい商品と小さい商品が同じ注文に入るケースです。前者は「〇個までは同じ送料、それ以上は1箱追加」と決めておくと迷いません。後者は、大きい商品の箱に小さい商品が入るなら大きい商品の送料だけにする、と決めればほぼ片付きます。

別々に届いた注文を後から「まとめて送ってほしい」と言われることもあります。受けるかどうか、受けるなら送料の差額をどう返すかを、先に決めてガイドのページに書いておくと、問い合わせのたびに考えなくて済みます。

離島と、送れない地域

離島への送料や送れる品物の扱いは、運送会社ごとに違います。たとえばヤマト運輸は離島宛ての荷物について追加料金を取らないとFAQで答えています。一方で、クール宅急便は一部の離島に送れないとされ、沖縄県宛ては航空機で運ぶため、航空機に載せられない品物は受け付けないとも書かれています。同じFAQには、離島への配送に追加料金はかからないものの、クール宅急便のオプション料金は通常どおりかかる、ともあります(いずれも2026年9月時点)。

冷蔵や冷凍の商品を扱う店は、送れない地域をカートで注文できないようにするか、注文を受けた後に連絡してキャンセルする流れを用意しておきます。届け先によってお届け日数が延びることも、発送の目安のところに書いておくと親切です。

左に大きさの違う3つの段ボール箱が並び、右に日本列島を思わせる地図が色の濃さで地域ごとに塗り分けられ、箱と地域が線で結ばれている図解風のイラスト
送料は、梱包した箱のサイズと届け先の地域の組み合わせで決まる

送料の書き方と置き場所

特定商取引法は、通信販売の広告に販売価格とあわせて送料を表示することを求めています(消費者庁 特定商取引法ガイド 通信販売)。商品ページごとに書く必要があるかについては、消費者庁の通信販売広告Q&Aで、最高額と最低額、平均、数例などで送料が分かる表示になっていれば、商品ごとに書かなくても構わないとされています。

実際の置き場所としては、ご利用ガイドや特定商取引法に基づく表記のページに送料の表を置き、商品ページの価格の近くに「送料は〇〇から」と、表へのリンクを置く形が見やすいと思います。送料無料の線があるなら、カートの画面で「あと〇円で送料無料」と出る設定もよく使われます。

最後に、自分で注文してみます。スマホからで構いません。遠方の住所と近くの住所、1個と複数個で、カートに出る送料が決めたとおりになっているかを確かめます。設定の入れ間違いは、この確認でしか見つかりません。

運送会社の運賃は、これまでも改定されてきました。改定の知らせが届いたら、最初に測った箱ごとの実費を新しい料金表で計算し直し、一律の額と送料無料の線がまだ合っているかを見直します。年に一度、決算の時期などに見直す日を決めておくと忘れません。

送料の設定まで含めてネットショップを作り直したい場合は、ECサイト制作のページに進め方を書いています。

よくある質問

送料は全国一律と地域別のどちらがよいですか。
届け先が全国に散らばり、客単価に対して送料の地域差が小さいなら全国一律が分かりやすいです。重い商品や大きい箱が多く、遠方との差額が利益を削るなら地域別にするか、差の大きい地域だけ別料金にします。
送料無料の金額はどう決めればいいですか。
よく出る注文の組み合わせを並べ、1箱に収まる範囲で届く金額を目安にします。線を超えた注文で箱が一段大きくなると、送料無料にした分の負担が想定より増えるためです。
送料は商品ページごとに書く必要がありますか。
消費者庁の通信販売広告Q&Aでは、最高額と最低額、平均、数例などで送料が分かる表示なら、商品ごとに書かなくても構わないとされています。送料の表示そのものは特定商取引法で求められています。
離島への送料は高くなりますか。
運送会社とサービスで扱いが違います。ヤマト運輸はFAQで離島宛てに追加料金を取らないとしていますが、クール宅急便は一部の離島に送れません。使う運送会社の料金検索で確かめてから表示を決めます。

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芦刈庸介のプロフィール画像
この記事の担当芦刈庸介代表取締役 / エンジニア

大分県出身。フリーランスを経て2026年に株式会社NewBeginningsを設立。Web制作・アプリ開発・DX支援を通じて、地域の中小企業のデジタル化を伴走支援しています。「ITやDXは難しい」を「IT・DX・AIで楽になった」に変えることがミッション。

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