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旅館・ホテルのDX事例3選|予約管理・多言語対応・口コミ活用

9分で読めます

大分県には別府・湯布院という日本有数の温泉地があります。コロナ後のインバウンド回復で海外からのお客様も増え、宿泊業は今まさに追い風。

…なのに、こんな状態になっていませんか?

  • 予約は電話とFAXが中心。ダブルブッキングが怖い
  • 外国人のお客様が来ても英語のメニューや案内がない
  • Googleマップやじゃらんの口コミを放置している
  • OTA(じゃらん・楽天トラベル等)の管理画面を毎日何個も開いている

どれも「なんとかしたい」と思いながら、日々の業務に追われて後回しにしがち。でも実は、この3つを変えるだけで売上も業務効率も大きく変わります

この記事では、大分の旅館・ホテルがすぐに取り組めるDX事例3選を具体的にご紹介します。「難しそう」と感じている方も安心してください。スマホ1台、無料ツールから始められるものばかりです。

事例1:予約管理のデジタル化 ― 電話・FAXから24時間自動受付へ

宿泊施設のDXで最も効果が大きいのが予約管理のデジタル化です。

よくある困りごと

  • 電話予約を紙の台帳に手書きで記入。聞き間違い・書き間違いが起きる
  • じゃらん・楽天トラベル・Booking.comなど複数OTAの在庫を手動で管理
  • チェックイン中に電話が鳴って対応が中断。お客様を待たせてしまう
  • 深夜や早朝の予約を取りこぼしている(海外からの予約は時差で夜中に入る)

デジタル化するとこうなる

  1. 自社予約サイトを用意して、24時間いつでも予約を受付
  2. サイトコントローラー(TL-リンカーン、手間いらず等)で複数OTAの在庫を自動連動
  3. 予約が入ると自動で確認メールを送信。電話確認の手間がゼロに
  4. ダブルブッキングが仕組みとして起きない状態になる

さらに、LINE公式アカウントと予約システムを連携させれば、お客様はLINEから直接予約が可能。チェックイン前日のリマインド通知や、チェックアウト後のお礼メッセージも自動送信できます。リピーターの獲得に大きな効果があります。

導入効果の目安

  • 電話対応:1日10〜20件 → 2〜3件に激減
  • ダブルブッキング:月1〜2件発生 → ゼロに
  • 深夜・早朝の予約:取りこぼしゼロ。海外からの時差予約にも対応
  • OTA手数料の最適化:自社予約が増えれば手数料10〜15%分の利益改善

「うちは常連さんが電話で予約するから…」という声もよく聞きます。もちろん電話予約はそのまま残せます。新規のお客様やインバウンドの予約を自動化することで、常連さんへの対応にもっと時間をかけられるようになります。

事例2:多言語対応 ― 外国人ゲストに「伝わる」おもてなし

2025年の訪日外国人客数は過去最高を更新し続けています。別府・湯布院にも韓国・台湾・欧米からのお客様が急増中。温泉地としての知名度は海外でも高く、今後さらにインバウンド需要は伸びると見られています。

旅館のタブレット予約管理
OTA連携でダブルブッキングを防止

でも多言語対応が追いついていない宿は少なくありません。対応できないから海外のお客様を断っている、という声もあります。これは非常にもったいない状況です。

よくある困りごと

  • 予約サイトが日本語のみ。海外OTA経由でしか外国人予約が取れない
  • 館内案内や食事メニューが日本語だけ。ジェスチャーで説明する毎日
  • 外国語の口コミに返信できない(何を書かれているかも分からない)
  • 「温泉の入り方」を外国人に毎回口頭で説明している

デジタル化するとこうなる

  • 多言語対応の予約ページを用意(英語・韓国語・中国語)。自社予約での海外集客が可能に
  • 館内案内・食事メニューをQRコード付きデジタルガイドに。スマホで読み取れば自動翻訳
  • 海外の口コミにAI翻訳を使って丁寧に返信。テンプレートを用意すれば1件2〜3分
  • 温泉マナーや観光案内の多言語デジタルガイドブックをLINEやQRで配信

すぐにできる第一歩

  • Googleビジネスプロフィールの施設情報を英語でも登録する(無料)
  • ChatGPTやDeepLで館内案内を翻訳し、QRコード化して各部屋に設置
  • 食事メニューを写真付きPDFにして、英語の説明を添える
  • チェックイン時にWi-Fiパスワードと一緒に多言語ガイドのQRコードを渡す

完璧な翻訳でなくても大丈夫。「伝えようとしている」姿勢自体が、外国人ゲストにとっては最高のおもてなしです。実際、多言語案内を置いただけで口コミ評価が上がったという事例は数多くあります。

事例3:口コミ・レビューの一元管理 ― 放置が一番もったいない

宿泊施設にとって口コミは「デジタル上の第一印象」です。予約前にGoogleマップやじゃらんの口コミをチェックしないお客様は、ほぼいません。ある調査では、旅行者の8割以上が口コミを見て宿泊先を決めているというデータもあります。

よくある困りごと

  • Googleマップ・じゃらん・楽天トラベル・Booking.com…口コミの確認先が多すぎる
  • 低評価レビューを見つけてもどう返信すればいいかわからない
  • 忙しくて口コミへの返信を何ヶ月も放置している
  • 良い口コミをもらっても活用できていない

デジタル化するとこうなる

  • 口コミ管理ツールで複数サイトのレビューを一画面で確認・返信
  • 返信テンプレートを用意しておけば、1件あたり2〜3分で丁寧な返信が可能
  • 低評価レビューにも誠実に返信することで、見ている他のお客様の印象がアップ
  • 良い口コミを自社サイトやSNSで紹介して、新規予約につなげる

返信のコツ

  1. 24時間以内に返信する(早いほど好印象)
  2. 良い口コミには具体的に感謝する(「料理を褒めていただき、料理長も喜んでおります」)
  3. 低評価には言い訳せず、改善策を伝える(「ご指摘の件、すでにスタッフ全員で共有し改善いたしました」)
  4. 返信は投稿者だけでなく「これから予約する人」が読むものだと意識する

口コミ返信は、無料でできる最強の集客施策です。広告費ゼロで予約率を上げられます。逆に、口コミを放置している宿は「お客様の声を聞いていない」と見なされ、予約の機会を失っている可能性があります。

補助金を活用してコストを抑える

「DXしたいけど費用が…」という声もよく聞きます。実は宿泊業のDXに使える補助金・助成金はいくつもあります。

  • IT導入補助金:予約システム、サイトコントローラー、口コミ管理ツールなどの導入費用を最大1/2〜3/4補助
  • 宿泊施設インバウンド対応支援事業:多言語対応、Wi-Fi整備、キャッシュレス端末導入に補助金あり(自治体により内容が異なる)
  • 小規模事業者持続化補助金:ホームページ制作やWeb予約システム導入に活用可能(最大50〜200万円)

補助金は公募期間が決まっているため、「使いたい」と思った時に申請できるとは限りません。早めに情報を集めて準備しておくことが大切です。申請書類の作成が難しい場合は、DX支援の専門家にサポートを依頼する方法もあります。

宿泊DXを始めるための3ステップ

  1. 一番困っていることを1つ選ぶ:予約管理?多言語対応?口コミ?日々のストレスが大きい業務から手をつける
  2. 無料ツールで小さく始める:Googleビジネスプロフィール、ChatGPT翻訳、LINE公式アカウント。まず1週間試してみる
  3. 効果が出たら次のステップへ:自社予約サイトの構築、サイトコントローラーの導入、口コミ管理ツールの本格運用

全部一気に変える必要はありません。小さく始めて、効果を実感してから広げる。これがDX成功の鉄則です。

多言語デジタル案内
英語・中国語・韓国語で旅館の案内を表示

まとめ:「3つのデジタル化」で宿の価値を最大化

  1. 予約管理 → 24時間自動受付+ダブルブッキング防止で機会損失ゼロ
  2. 多言語対応 → インバウンド客に「伝わる」おもてなしで口コミ評価アップ
  3. 口コミ活用 → 一元管理+丁寧な返信で、広告費ゼロの集客を実現

大切なのは、全部一気にやろうとしないこと。まずは一番困っていることを1つだけデジタル化する。それだけでスタッフの負担が減り、お客様の満足度が上がります。

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芦刈庸介のプロフィール画像
この記事の担当芦刈庸介代表取締役 / エンジニア

大分県出身。フリーランスを経て2026年に株式会社NewBeginningsを設立。Web制作・アプリ開発・DX支援を通じて、地域の中小企業のデジタル化を伴走支援しています。「ITは難しい」を「ITで楽になった」に変えることがミッション。

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