「ホームページを作りたいけど、WordPressがいいのか、それとも一から作った方がいいのか——」大分でWeb制作の相談を受けていると、このご質問はとても多くいただきます。結論から言うと、どちらが正解ということはなく、会社の規模・予算・運用体制によって最適な選択肢は変わります。この記事では、7つの観点で両者を徹底比較し、あなたの会社に合った選択が見つかるよう整理しました。
そもそもWordPressとフルスクラッチって何?
WordPressとは(テンプレートで作る建売住宅に例えると)
WordPressは「コンテンツ管理システム(CMS)」の一種で、世界中のWebサイトの約43%が使っているオープンソースのソフトウェアです。建売住宅に例えると分かりやすいかもしれません——あらかじめ間取りや構造が設計されていて、壁紙や設備を選ぶだけで素早く仕上がるイメージです。
テーマ(デザインのひな形)を使えばゼロから設計する手間が省け、プラグインと呼ばれる拡張機能を追加するだけで予約フォームやギャラリー機能なども実装できます。また、管理画面が直感的なので、ITに慣れていない方でも記事やお知らせを自分で更新できるのが大きな特長です。
フルスクラッチとは(注文住宅に例えると)
フルスクラッチとは、既存のCMSやテンプレートを使わず、設計・デザイン・プログラムをすべて一から作り上げることです。注文住宅と同じで、間取りから素材まで全部自分の意向で決められます。Next.jsやLaravelなどのフレームワークを使って構築するケースが多く、デザインの自由度はほぼ無限大です。
その分、設計・開発に時間とコストがかかります。ただし、管理画面(CMS)をセットで構築すれば、ブログやお知らせの更新はWordPressと同様に社内スタッフだけで行えます。「社内の担当者がブログを更新したい」といった用途には向きません。ただし、パフォーマンスの最適化や独自機能の作り込みが自由にできるため、将来の拡張を見据えた長期投資として選ばれることがあります。
7つの観点で徹底比較
費用・期間・自社更新・デザイン・セキュリティ・表示速度・拡張性の7項目で比較します。どの項目を重視するかが、選択の鍵になります。
| 比較項目 | WordPress | フルスクラッチ |
|---|---|---|
| 費用 | 80〜150万円 | 100〜300万円+ |
| 制作期間 | 1〜3ヶ月 | 3〜6ヶ月 |
| 自社更新 | ◎ 簡単 | ○ 管理画面を作れば簡単 |
| デザイン自由度 | ○ テーマ+カスタム | ◎ 完全自由 |
| セキュリティ | △ 定期更新必須 | ○ 設計次第 |
| 表示速度 | △ プラグイン次第 | ◎ 最適化可能 |
| 将来の拡張性 | ○ プラグイン豊富 | ◎ 制約なし |

費用:WordPressは既存のテーマやプラグインを活用できるため、初期費用を抑えやすいです。フルスクラッチは設計・開発に多くの人手がかかるため、同じ規模のサイトでも費用は2〜3倍以上になることがほとんどです。
制作期間:WordPressはテーマのカスタマイズから始めるため、比較的短期間で公開できます。フルスクラッチは要件定義・設計・実装・テストと工程が多く、3ヶ月を切ることはほぼありません。
自社更新:WordPressの管理画面はブログのような感覚で記事が書けるため、社員でも更新しやすいです。フルスクラッチはCMS機能を別途組み込まない限り、ページ修正のたびにエンジニアへの依頼が必要になります。
デザイン自由度:WordPressもテーマのカスタマイズで独自デザインにできますが、テーマの構造上どうしても変えにくい部分が出てきます。フルスクラッチはピクセル単位で自由に設計できるため、ブランドイメージを細部まで作り込みたい場合に有利です。
セキュリティ:WordPressはシェアが高いゆえに攻撃ターゲットになりやすく、コアやプラグインの定期アップデートが欠かせません。放置すると不正アクセスの被害に遭うリスクがあります。フルスクラッチは独自実装のためスキャニングに引っかかりにくい反面、設計によってはむしろ脆弱なサイトになることもあります。
表示速度:WordPressは不要なプラグインが増えるほど遅くなりがちです。キャッシュプラグインや画像最適化で改善できますが、フルスクラッチの方が最初から最適化された状態で構築できます。表示速度はSEO(検索順位)にも直結するため、重要な指標の一つです。
将来の拡張性:どちらも拡張性は高いですが、性質が異なります。WordPressはプラグインを使って手軽に機能追加できます。フルスクラッチはプラグインに縛られず、ビジネスの成長に合わせてゼロから機能を設計できます。
WordPressが向いている会社
以下の条件に当てはまる場合、WordPressが最善の選択肢になることが多いです。
- 予算が80〜150万円の範囲に収めたい
- 社員がブログ・お知らせを定期的に更新したい
- 1〜3ヶ月以内に公開したい
- 将来的に制作会社を乗り換えやすくしておきたい
- 予約フォームや問い合わせフォームなど、標準的な機能で十分
具体的な業種で言うと、飲食店・美容室・工務店・整体院・税理士・行政書士・不動産会社・学習塾などが典型的なWordPress向けです。集客のためにブログで地域情報や専門知識を発信しながら、問い合わせや来店につなげる運用スタイルに非常に適しています。
大分でホームページ制作を検討している中小企業の多くは、このWordPressが最適解です。費用対効果が高く、自社での更新もしやすいため、公開後も「使い続けられるサイト」になります。株式会社NewBeginningsのホームページ制作サービスでもWordPressを使った制作に対応しています。
フルスクラッチが向いている会社
一方、次のような条件に当てはまる場合はフルスクラッチが向いています。
- 予約システム・会員機能・ポイント管理など、独自の機能が必要
- ブランドイメージを細部まで作り込みたい(競合との差別化が重要)
- 長期的なパフォーマンス最適化(Core Web Vitalsのスコアを極限まで高めたい)
- 予算100万円以上を確保できる
- ブログやお知らせの更新機能を、自社の業務フローに合わせてカスタマイズしたい
- 保守契約で継続的に対応してもらえる体制がある
具体的な業種や用途で言うと、ECサイト(独自の在庫管理・決済連携が必要)、美容室・サロン向け予約管理システム、企業の社内ポータルや業務管理ツール、SaaSプロダクトのサービスサイトなどが該当します。また、Webアワード受賞を目指すような高品質なブランドサイトもフルスクラッチ向けです。
フルスクラッチなら「自社専用のブログ機能」が作れる
「ブログ更新ならWordPress一択では?」と思われがちですが、実はフルスクラッチでも管理画面を設計すれば、WordPressより使いやすいブログ機能を実現できます。WordPressの管理画面は汎用的に作られているため、機能が多すぎて「どこを触ればいいかわからない」という声をよく聞きます。フルスクラッチなら「タイトル・本文・画像を入れて公開ボタンを押すだけ」のシンプルな管理画面を作れます。不要なメニューや設定項目がないため、ITに慣れていないスタッフでも迷わず使えるのが大きなメリットです。
さらに、カテゴリ分類・タグ管理・予約公開・下書き機能なども、自社の運用に合わせて必要なものだけを実装できます。「WordPressの方がブログに強い」というのは、管理画面を自作しない前提での話です。
「フルスクラッチ=高い」というイメージが先行しがちですが、長期的に見ると保守コストが安定する、プラグインの競合によるトラブルがないなどのメリットもあります。初期投資は大きいですが、「10年使い続けるサイト」を見据えるなら選択肢に入ってきます。
「第三の選択肢」— ヘッドレスCMS
近年、「WordPressでもなく、完全なフルスクラッチでもない」第三の選択肢として注目されているのが、ヘッドレスCMSです。たとえば、microCMS(国産のAPI型CMS)でコンテンツを管理し、表示部分をNext.js(Reactベースのフレームワーク)で構築するという組み合わせが代表的です。
この構成のメリットは、「WordPressの更新しやすさ」と「フルスクラッチの表示速度・デザイン自由度」を両立できることです。管理画面(microCMSの操作)はWordPressと同じくらい直感的で、エンジニアでなくても記事やお知らせを更新できます。一方、表示部分はNext.jsで最適化されるため、Lighthouseのパフォーマンススコアが90台後半を出せることもあります。
費用感はフルスクラッチに近く(80〜200万円程度)、WordPressよりは割高になります。ただし、SEOへの意識が高い会社や、将来的にWebアプリ機能を追加したい会社には、長期的にコスト効率がよい選択肢になり得ます。NewBeginningsでも、このヘッドレスCMS構成でのサイト制作に対応しています(実は自社サイト自体がこの構成で作られています)。

大分で制作会社を選ぶときのチェックポイント
「WordPress対応」と書いていても、テーマを並べ替えるだけで終わる会社と、ゼロからカスタムテーマを組んでくれる会社では品質がまったく違います。また、フルスクラッチと謳っていても実態はWordPressカスタマイズというケースもあります。制作会社を選ぶときに確認しておきたいポイントをまとめました。
- WordPressとフルスクラッチ、両方の実績があるか — どちらかしかできない会社だと、あなたに合った提案ができない場合があります
- 公開後の保守運用まで対応してくれるか — 「作って終わり」の会社は避けたほうが無難です
- ポートフォリオ(実績)を見て判断する — 制作したサイトを実際に確認し、あなたの業種に近い実績があるか確かめましょう
- SEOやスマホ対応への理解があるか — ただ「きれいに作る」だけでなく、Googleに評価されるサイトを作れるかどうかが重要です
- コミュニケーションのとりやすさ — 大分の地場の会社なら対面打ち合わせが可能かどうかも選択の一つ
よくある質問(FAQ)
Q: WordPressは無料なのに、なぜ制作費がかかるの?
A: WordPressのソフトウェア自体は無料ですが、それを使って「ビジネスに役立つサイト」に仕上げるためのデザイン・コーディング・テスト・ヒアリングなどの作業に費用がかかります。素材(テーマ)は無料でも、家具・内装・引越し作業には費用がかかるのと同じイメージです。制作費はWordPressライセンス料ではなく、エンジニア・デザイナーへの人件費です。
Q: フルスクラッチだと制作会社を変えにくい?
A: 確かにWordPressより乗り換えのハードルは上がります。独自のコードで書かれたサイトは、次の会社が中身を理解するのに時間がかかることがあるからです。ただし、ソースコードとドキュメントをしっかり引き継ぎする体制の制作会社を選べば問題ありません。契約前に「ソースコードの所有権はどうなるか」を必ず確認してください。
Q: 今のWordPressサイトをフルスクラッチに移行できる?
A: 移行は可能です。コンテンツ(記事・画像・顧客データ)をエクスポートして、新しいシステムにインポートする作業が発生します。WordPressからヘッドレスCMS(例:microCMS)への移行なら比較的スムーズです。ただし完全なフルスクラッチへの移行は実質的に「新規制作」と同等のコストがかかることが多く、既存サイトのコンテンツ量が多いほど工数が増えます。
Q: 大分にフルスクラッチ対応の制作会社はある?
A: 大分ではWordPressを中心とした制作会社が多い傾向ですが、フルスクラッチ対応の会社もあります。株式会社NewBeginningsでは、WordPress・ヘッドレスCMS・Next.jsを使ったフルスクラッチ開発のいずれにも対応しており、ご要件に合わせた最適な構成をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。
まとめ — 迷ったらまず相談を
この記事の内容をまとめると、次のようになります。
- 大分の中小企業の多くはWordPressが最適解(費用・更新しやすさ・納期のバランスが良い)
- 独自機能・高いブランド品質・長期運用重視ならフルスクラッチも検討に値する
- ヘッドレスCMS(microCMS + Next.jsなど)という第三の選択肢もある
- どちらが正解かは会社の状況・予算・運用体制によって変わる
「WordPressがいい気もするけど、本当に自社に合ってるか分からない」「フルスクラッチのメリットをもう少し詳しく聞きたい」——そんな段階でのご相談でも、もちろん大歓迎です。
NewBeginningsでは、大分の中小企業向けにWordPress・ヘッドレスCMS・フルスクラッチのいずれの構成にも対応しており、ご予算・ご要件・運用体制をヒアリングしたうえで最適な選択肢をご提案します。料金プランも透明に公開していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
